こんにちは
映画化される原作小説をご紹介します。
今日ご紹介する小説は『箱男』です。
映画のタイトルも小説と同じ『箱男』です。
著者は安部公房さんです。
ダンボール箱を頭からすっぽりとかぶり、都市を彷徨しているから箱男。
覗き窓から何を見つめていろのでしょうか。
それではお伝えします。
映画化原作小説の記事まとめはこちらです
小説「箱男」のご紹介
安部公房さんの小説「箱男」をご紹介します
アマゾンのキャッチフレーズは「全国各地には、かなりの数の箱男が身をひそめている。
どうやら世間は箱男について、口をつぐんだままにしておくつもりらしい――。」。
小説「箱男」のあらすじ
小説のあらすじ
ダンボール箱を頭からすっぽりとかぶり、都市を彷徨する箱男は、覗き窓から何を見つめるのだろう。一切の帰属を捨て去り、存在証明を放棄することで彼が求め、そして得たものは? 贋箱男との錯綜した関係、看護婦との絶望的な愛。輝かしいイメージの連鎖と目まぐるしく転換する場面(シーン)。読者を幻惑する幾つものトリックを仕掛けながら記述されてゆく、実験的精神溢れる書下ろし長編。
出典 アマゾン
安部公房さんの小説「箱男」の単行本が最初に発売されたのは1973年。今から50年も前です。50年前にこの小説を読んだ人の感想を聞いてみたいです。
おすすめのポイント
小説のタイトルも奇抜ですが、やはり内容も奇抜です。分かるような分からないような世界に連れて行かれます。
小説そのものはメチャ読みやすいです。
最初に箱の作り方の説明が書かれているのが何とも不思議でしたが、そのおかげで親近感がグッとわいてきます。
箱のサイズやどこにのぞき穴を作ればいいのか教えてくれます。箱の大きさをイメージするのは家庭用の洗濯機を買ったときに入っているダンボール箱でした。
結末は小説を是非読んでみて下さい
読者の声
読書メーターによせられた読者の声をお伝えします。
なんだかこれ全然よくわからないな。ただ、見られずして見る、そういう快感はよくわかる。そういう変態的な快感は共有できたな。家政婦は見たってそれだろうな。いても誰も気にしない立場でその人が見られずして見る。そういう欲求満たしてくれたからヒットしたんだろう。箱男は陰で家政婦は見たは陽だから、陽は話題にしても気持ち悪がられない。
ずんさん
安部公房さんのプロフィール
安部公房さんのプロフィールです
安部公房(あべ こうぼう)
(1924-1993)東京生れ。東京大学医学部卒。1951(昭和26)年「壁」で芥川賞を受賞。1962年に発表した『砂の女』は読売文学賞を受賞したほか、フランスでは最優秀外国文学賞を受賞。その他、戯曲「友達」で谷崎潤一郎賞、『緑色のストッキング』で読売文学賞を受賞するなど、受賞多数。1973年より演劇集団「安部公房スタジオ」を結成、独自の演劇活動でも知られる。海外での評価も極めて高く、1992(平成4)年にはアメリカ芸術科学アカデミー名誉会員に。1993年急性心不全で急逝。2012年、読売新聞の取材により、ノーベル文学賞受賞寸前だったことが明らかにされた。
新潮社
安部公房は明治・大正時代の作家かと思っていたのですが違っていました。
芥川賞の受賞者であることも今回しりました。さらにノーベル文学賞に最も近かった人とは知りませんでした。
女優の山口果林さんと愛人関係にあったそうです。
映画「箱男」のキャスト・あらすじ
先ほどもお伝えした通り「箱男」は映画になりました
タイトルも「箱男」です
映画、「6人の嘘つきな大学生」の予告編です。
映画の公式サイトは こちら です
映画「箱男」の紹介
映画「箱男」の解説です。
完全な孤立、完全な孤独を得て、社会の螺旋から外れた「本物」の存在。ダンボールを頭からすっぽりと被り、街中に存在し、一方的に世界を覗き見る『箱男』。カメラマンである“わたし”(永瀬正敏)は、偶然目にした箱男に心を奪われ、自らもダンボールをかぶり、遂に箱男としての一歩を踏み出すことに。しかし、本物の『箱男』になる道は険しく、数々の試練と危険が襲いかかる。存在を乗っ取ろうとするニセ箱男(浅野忠信)、完全犯罪に利用しようと企む軍医(佐藤浩市)、 “わたし”を誘惑する謎の女・葉子(白本彩奈)……。果たして“わたし”は本物の『箱男』になれるのか。そして、犯罪を目論むニセモノたちとの戦いの行方はー!?
小さな箱の中で王国を作り、守られた状態で世界を一方的に覗く姿は、不確実性の中で揺らぎながら、小さな端末スマホを手に持ち、匿名の存在としてSNSで一方的に他者を眼差し、時に攻撃さえもする現代の私たちと「無関係」と言えるだろうか…。
そして最も驚くのは、著書が発表された50年前に安部公房はすでに現代社会を予見していたということだ。
参考 公式サイト
出演
- 永瀬正敏
- 浅野忠信
- 白本彩奈
- 佐藤浩市
監督 石井岳龍さん ー「狂い咲きサンダーロード」「蜜のあわれ」 ー
劇場公開日は2024年8月23日です
安部公房さんの小説をもう一冊読むなら「砂の女」
安部公房さんの小説をもう一冊読むならおすすめしたい作品は、「砂の女」です。
安部公房さんの小説で一番有名な作品と言われています。
砂穴の底に埋もれていく一軒家に故なく閉じ込められ、あらゆる方法で脱出を試みる男を描き、世界二十数カ国語に翻訳紹介された名作。
砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める村の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のうちに、人間存在の極限の姿を追求した長編。20数ヶ国語に翻訳されている。読売文学賞受賞作。
アマゾン
世界中で翻訳された小説です。
もう一冊の小説も探しやすいようにリンクを貼っておきますね。
まとめ
映画化された原作小説を紹介するブログ記事。
今日は安部公房さんの小説「箱男」をご紹介しました
本日ご紹介した小説はこちらです。
映画が公開されるのは、2024年8月23日です。
未読の方は読まれてみてはいかがでしょうか
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